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『いろ』

『いろ』

幸も不幸もない。
ただ、今がある。
今を生きている。
生きているだけだ。
息をしているだけだ。
自然と一体化しているだけだ。

わたしというたましいが
ここにあるということだけだ。
父と母が愛し合ってわたしが
産まれた。
それだけだ。
わたしは今を生きている。

だれかが言ったんだ。
あの世ってなんだろう?って。
わたしは答える。
なにもない世界だよって。
そこは真っ黒でも真っ白でもない。
だれもいないんだよ。
なにもないんだよ。
ずっと、ひとり。
わたしというたましいが、ずっとひとりぼっちなんだ。

だれかが言ったんだ。
この世ってなんだろう?なんのためにあるの?と。
わたしは答える。
それは知らないけど、いまわたしとあなたが見つめあっているということ。
会話をしているということ。
そして、わたしというたましいがたくさんあるということ。

同じような色がたくさんあるの。
それはとてもきれいで、だけど油断するとすぐ汚くなるの。
だから、花に水をあげるように大事にしなきゃいけない。
自分をいたわらなきゃすぐきばんでしまう。
だけど、いろいろなわたしが
わたしのそんな部分に優しくそっと
水を与えてくれた。
だから、その恩返しをしなくちゃいけないと
思うの。

わたしとわたしの交流は
時にははげしくぶつかり、
互いに互いを傷つけ合うの。
元は同じはずなのに。
同じいろだったはずなのに。

それでもわたしは
『我』を通してしまうの。
そんな自分がときには嫌になるけれど、
そのときの自分の気持ちを裏切りたくはないから、
また大事にとっておいて。

わたしのおろかしさをゆるすみたいに、
ほかのわたしもゆるしていけばいい。
ゆるしていけばいいの。
代わりに与えてやればいいの。
お返しを望んではだめよ。
きっと返ってはこないから。

返ってこないから。
かなしい。
けれど、与える喜びも同じだけ
あるはずよ。
それを忘れちゃだめよ。

しあわせだってこと忘れちゃだめよ。

『幸も不幸もない世の中』だから、
みんな平等にくるしむの。
くるしみこそが生きるということだから、
しあわせはどこにもない。
けど、しあわせはどこにもないんだから、
みんなしあわせでもあるの。

パンは平等に分けられなかったわ。
6等分したうちの3つをあいつは
とっていったわ。
おかげでほかのわたしが苦しむことになるの。
けどね、覚えていてね。
みんなで分け与えたパンの味を
あいつは知らないわ。

だれかが言ったんだ。
あいつはなんであんなことをしたんだ?って。
わたしは答える。
同じことをあいつにされたからって。
だから、あいつのことはうらまずに
ただじっとしあわせをかみしめようと。

ただ生きている。
幸も不幸もない世界を。
がむしゃらに。
時には傷つきながら。
だれかを恨みながら。
うらやみながら。
けど、だれもがそんな時を
生きている。
平等に。
生きている。
生きている。
生きている。